住まいの便利帳

外壁の種類と特徴 メンテナンス

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住まいの外壁材にはいろんな種類があります。

外壁材の種類によって、見た目の雰囲気がちがうのはもちろんですが、性能や特徴がそれぞれあります。

外壁の種類によって、塗装、メンテナンスの方法もやり方も違いますので、業者任せにせずにある程度の知識を知って、計画をたてて、住まいを長持ちさせましょう。

 

モルタル

 

最近はサイディングの壁が多くなってきましたが一昔前はモルタルが主流でした。

セメントと砂を混ぜたものを壁に塗って仕上げます。

 

モルタル壁のメンテナンス ひび割れと塗装の劣化

 

モルタルの外壁は、ふつうは30年以上の耐久性があるとされています。

長く住むために必要なメンテナンスは、ずばりひび割れと塗装の劣化です。

ひび割れ(クラック)ができると、少しずつ大きくなってきて、そこから雨水が浸入して構造部分まで傷んできます。

ひび割れをそのまま放っておくと、ひびが大きくなってモルタルの表面がかたまりで落っこちてくる場合もあります。

ひび割れはコーキングを注入することで、だいたい大丈夫です。

 

それから塗装の劣化は、手で触ってみて、塗装が手についたらそろそろ塗り替えを考える時期です。

しかしこれも、そろそろなので手についたからといって慌ててする必要はなく、他の部分(破風板や窓枠など木の部分や鉄の部分)の劣化具合を見ながら、検討すればいいと思います。

それから雨だれやこけがついちゃうと、目立ちますね。

これらも塗装で解決します。

 

モルタルの種類

 

モルタルは装飾の違いで4種類あります。

 

リシン壁

 

 

表面が細かいざらざらした感じの壁がリシン仕上げの壁です。

骨材(細かく砕いた石や砂)を吹き付けて施工します。

つやがでないので、落ち着いた感じになります。

昔はリシン掻き落としといって、大理石などを混ぜたモルタル壁に職人が機械でがりがり引っ掻いて模様を作りましたが、今はほとんどやりません。

 

スタッコ壁

 

 

ぶつぶつした不規則な模様の壁です。

モルタルの壁に細かいセメントなどをふきつけて模様をつけます。

なんというか、重厚感がでます。

ただ、模様の凹面に汚れがたまりやすいですね。

 

吹きつけタイル

 

 

スタッコと似ています。

スタッコが吹き付けてそのままなのに対して、吹きつけタイルは表面をローラーで平らにならすので、スタッコより模様がつるつる感があります。

ゴツゴツした感じがスタッコ、つるつるしたものが吹きつけタイルです。

 

左官仕上げ

 

 

コテを使って仕上げる工法です。

職人が手作業しますから、いろいろな模様を自由に作れます。

最近はモルタル壁の上に塗りつける外壁材も多くなってきました。

 

サイディング

 

今の時代は、サイディングの壁が最も多いです。

板状のものが横に張ってあるお家がサイディングの壁です。

工場で作った物を現地で張りつけます。

 

サイディングのメンテナンスはコーキング それから塗装

 

サイディングのメンテナンスのいちばんは、継ぎ目のコーキングの劣化です。

コーキングは10年以上たつと固くなり縮みますから、そこに隙間ができたり、割れちゃったりします。

コーキングの劣化は、その部分を剥がして新しくコーキングします。

全部をコーキングするなら足場を組む必要がありますが、一部なら、私ははしごで登って直しちゃいます。

それからモルタルと同じで時期がきたら塗装をする必要があります。

 

サイディングの種類

 

窯業系・金属系・木質系・樹脂系の4種類があります。

 

窯業系サイディング

 

 

こういうお住まいが窯業系のサイディングです。

セメントと繊維質の材料を混ぜ合わせた外壁で、サイディングの70パーセントくらいがこれです。

よくメーカーハウスといわれるお家に多く使われています。

工場で自由に作れるのでいろいろな色柄、デザインの物がありますね。

 

金属系サイディング

 

 

つるつるしていて、つやがあるのが金属系サイディングの特徴。

表面は金属で裏に断熱材が貼られています。

金属の板を貼り合わせたものですね。

亜鉛メッキ鋼板・ガルバニウム鋼板・アルミニウム合金・ステンレス鋼板などがあります。

 

樹脂系サイディング

 

 

塩化ビニール樹脂で作られています。

軽い材料で、ひび割れしにくく、他のサイディングと比べるとやや長持ちします。

オープンジョイント工法と言って、継ぎ目が隠れているのでコーキングが不要なのも強み。

それから塗装ではなく、材料に顔料を練り込んであるので、基本的に塗装は必要ないと言われています。

弱点は耐火性がないところ。

アメリカとかではこの外壁が多いんです。

 

木質系サイディング

 

無垢の木材を貼り合わせた、木の住まいです。

最近人気ですね。

木材ですが、無垢材に不燃処理がしてあるものが多いので、塗装、ニスなどでしっかりカバーすればとても長持ちします。

なにより、木の温もりがいいですね。

弱点はコスト。

作るときもメンテナンスもややコストがかかります。

 

ALCボード

 

 

ALCとは、石灰質やアルミニウムの粉末などの原料で、ぶつぶつと小さな穴がある壁です。

表面に小さな気泡がある壁がそれ。

水に浮くほど軽いので、土台に負担を与えません。

それに燃えにくく、断熱効果も高いので優れた壁材です。

ただ、防水性はないので、塗装に必ず強力な防水塗料を使う必要があります。

これをしないと水が内部に浸透してしまします。

 

タイル

 

 

見た目ですぐわかりますね。

最初の費用は高額で、場合によっては倍くらいの価格になることもあります。

それでも耐久性が高く、経年劣化や変質もあまりありません。

塗り替えの必要もないのでメンテナンスのコストは抑えられます。

ただ、雰囲気というか見た目の好みが分かれる材質ではあります。

 

 

以上、一般的な外壁材の紹介でした。

 

いつも仕事で廻っていると、まだまだ大丈夫なのに塗り替え塗装をしたり、上からサイディングを貼る場合を多く見受けます。

もったいないなあと、いつも思います。

おおがかりにしなくても、メンテナンスや補修で対応できる場合も多いんです。

それぞれメンテナンスの方法や時期がありますので、材質に応じた適正なメンテナンスが必要ですね。

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