鉄の庇(ひさし)が傷んでいるとの依頼でした。
築35年くらい。
外して新しいのを取りつけると、金額がかさむ。
なので、相談して修理と塗装で対応することに。。。
鉄の庇(ひさし)が錆びて穴が
庇が錆びて、ところどころ穴が空いてしまっていました。
本来なら、取り外して、新しいのをつけ直すところ。
「だけど、古い家だし、大変だし。。。」とお客さん。
「工務店に頼んだら、何十万もかかるっていわれたの」
脚立で登ってみると、なるほど全体が錆びていて、穴が空いてしまっていました。
「エボシさん。なんとかして」
と祈るような仕草をするおばあちゃん。
こういう依頼こそやりがいがあります。
困ったに向き合うこと。
必要な仕事をすること。
感謝されること。
「穴をふさいで、錆びを落として塗装すればしばらく大丈夫ですよ^^」
ということで、後日お仕事に行きました。
庇(ひさし)のさび落としと修理
当日、材料を積んでポンコツを走らせました。
まだまだ暑かったけれど、少し秋めいてきていて、空は秋の気配がしていました。
丹沢からの風がちょっぴり涼しい。
さあ仕事。。。
かなり錆びていたので、そっと錆びを落としました。
穴が空いている部分は、建築用の超強力なテープでふさぎます。
小さな穴はコーキングで補修しました。
このコーキング材は変性といって上から塗装ができるやつ。
錆止めと塗装
錆止めを塗ります。
ウレタンという塗料で塗りました。
上塗りと本塗りの2回。
完成です。
小さな修理こそ大切
「よかったよかった」
と喜んでいただきました。
写真に撮りたかったくらいの、にこにこでくしゃくしゃのステキな笑顔でした。
大工冥利に尽きるのはこんなときです。
仕事をさせてもらった上に喜んでもらえる。
住まいは、大掛かりにお金をかけなくても小さな修理で対応できる場合が結構あります。
(もちろん、思いきって大きな工事が必要なときもあります)
特に年数がたった住まいは、おおげさにリフォームしなくても、昔ながらのやり方で、必要な部分を修理すれば長持ちします。
そして、そういう仕事こそ必要だと私は思います。
街の上の空を、雲がゆっくり動いていました。