ペンキ

藤沢のペンキの仕事 トタン屋根の塗装と小さな小さなおもいやり

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1階屋根部分の塗装をやりました。

なんどか頼んでくれているお客さん。

以前お仕事させていただいたときに、トタン屋根が経年劣化しているので、いつかペンキを塗った方がいいですよとお伝えしていたんです。

それで、電話をいただきました。

私はセールスは絶対にしません。

余計な仕事も25年、一度もやったことありません。

だけど、必要なことは、やった方がいいですよとお伝えします。

聞かれて答えたり。

それで、やってほしいということになりました。

 

トタン屋根の劣化

 

トタン屋根は鉄ですから、定期的に塗装やメンテナンスをしないとなりません。

ここのお宅も、年数で劣化が進んでいました。

 

塗装がずいぶんとれちゃって地肌がみえてきています。

 

 

皮がめくれるみたいに、はがれてきています。

 

 

ところどころサビもでていました。

 

 

 

 

角も。

 

屋根に上ってみました。

トタン屋根の下は屋根板というコンパネ(べニアの太いやつ、12ミリとか)が貼ってあるんです。

その上にルーフィングという防水紙が重ねてあって、その上にトタン屋根がのっています。

瓦棒というでっぱりがあって、それで強度を保っています。

 

歩いてみると、下地は全然丈夫です。

下地が傷んでくると、ぺこんぺこんとトタンが音をたてます。

ひどいときはへっこんじゃいます。

だけど、それは大丈夫なので、塗装をきっちりやれば長持ちすると判断。

 

で、塗装をすることに。

 

トタン屋根はトタン用の塗料

 

トタンは熱で伸び縮みします。

だから弾性塗料というのを使います。

そうじゃない塗料だと、トタンの伸び縮みについていけないんです。

トタン用の塗料は弾性塗料で、さび止め剤が配合されています。

それでも、私はさびたところは、別にさび止めを塗りますけど。

 

トタン屋根塗装

 

下地調整

すぐには濡れません。

いろいろ準備があります。

まず下地調整から。

はがれかけたやつをがりがりとこそげ落とします。

サビの部分は神やすりでこすります。

ごみやほこりをきれいにします。

 

それから、必要に応じて、コーキングという補修やさび止めを塗っていきます。

釘がでちゃってたら、打ち込んだり、細かく見ていきます。

それを充分にやってから、塗装です。

 

本塗り2回

 

ペンキの仕事は、下地調整とかケレンとか養生とか、準備が半分です。

ようやく塗っていきます。

角を刷毛で塗ってから、ローラーですいすいやっていきます。

姿勢がきついので、腰が痛くなるからたまに休みます。

1回目を塗ったら、少しで乾きますから、仕上げの2回目。

途中の写真はまた忘れました。

というより、必死だったのでその余裕がなかった。

それから、以前、スマホがペンキだらけになっちゃったこともあったりして。

 

小さな小さな おもいやり

 

とてもフレンドリーな奥さんで、気さくにいろいろ話をしたりもしました。

仕事をしているので、でかけました。

一休みのために下におりると、パックがおいてあって、メモが貼ってありました。

 

 

開けてみると、お湯とカップの味噌汁、お茶とお菓子が入っていました。

 

 

わあって、うれしくなりました。

小さく感動しました。

寒かったので、わざわざお湯を沸かして入れてくれていました。

寒いだろうと、私のことを思いやり、入れてくれていました。

こういう小さな気配りって、ほんとにうれしいもんです。

優しい気持ちになります。

胸があったかくなります。

自分も誰かにそうしようと思います。

善を、愛を信じようと思えます。

 

私は何かを求めて、若い頃、インドに行ったり、アジアを放浪したり、禅に通ったりしました。

もちろんいろいろ学びましたが、そういうところにいかなくても、日常の中に、町角に、学びがいつもあることに、この仕事で気づかせてもらえました。

山の修行と里の修行があったとしたら、仕事をしながら里の修行をしているんですね、きっと。

そして、人としての温もりを思いださせてもらってもいる。

みそ汁は体を温めてくれて、気持ちも豊かにしてくれました。

 

完成

 

そんなこんなで、完成です。

 

 

 

喜んでくださり、そのことでもうれしくて。

お代をいただいて帰るとき、どうしようかと迷ったけれど、思いを伝えました。

思いやりのあるお湯に癒されたこと、うれしかったこと。

照れ臭かったけれど、きちんと言えてよかったと思いました。。。

 

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