築40年をこえたお住まいのお風呂場の塗装をさせていただきました。
本来は、全面的なリフォームをするべきですが、借家さんでそんなにお金をかけたくないとのこと。
古いお客さんの紹介です。
「エボシさんならなんとかしてくれるわよ。なんでもやってくれるから」
と、言われたとのこと。
できないことだって沢山ある。
私は魔法使いじゃない、と思いながらも、少しうれしくなりました。
「なんとかして」といわれて、心に火がつきました。
養生 ケレンなど下準備
在来工法といって、昔ながらの作りのお風呂ですね。
なんとなく、懐かしい。。。
今はユニットバスといって箱形のものがほとんどです。
床は防水が剥がれ、ヒビがあちこちに。
これじゃあ床下にお湯が漏れてしまいます。
壁も剥がれかけていて。
ユニットバスにリフォームしちゃった方が、ほんとは早い。
だけどお金がかかるし、借家だしということで、これまで我慢していたのでしょう。
まず養生といって、ペンキがつかないようにテープやビニールシートを敷いていきます。
それからケレンという下地調整。
剥がれかけた塗装をヘラでこそげ落としていきます。
これが結構時間がかかる。
面倒だし。。。
だけど、私に言わせれば、養生、ケレン、コーキングの補修など下準備こそ大切なんです。
これをきちんとやるかによって、耐用年数が変わってきます。
コーキング 補修
入り口の桟がかなり傷んでいたので、簡易的に補修しました。
柱がかなり腐食しています。
昔の材木なので、今のものとサイズが違いカンナで削り、あてがいました。
この部分からも水が入っちゃっていたと思います。
水廻りは湿気が多いのでただでさえ傷みがちです。
写真では見えずらいですが、下の土台もかなり傷んでいました。
しかしここをいじるとおおごとになってしまうので、かんなで削り、コーキングで穴埋めし、ペンキでなんとかしました。
クラック(ひび割れ)をコーキングで補修。
これはペンキを塗れば見えなくなります。
防水塗装 下塗り 本塗り
シーラーという下塗りをして、シリコンという水に強いペンキを塗っていきます。
家の外ではないので、水性の塗料を使いました。
匂いがほとんどない。
それに今のペンキはよくなっているので、水性でもいい塗料がたくさんあります。
昔は数日シンナー臭かったものです。
本塗りは2回塗るんですが、ここのお宅の場合、3回塗りました。
ペンキを下地が吸い込んでしまい、ムラがでてしまうので。。。
大変だったですが、お客さんの悦ぶ顔を想像しながら作業しました。
きれいになりました。
明るくなりました。
お風呂に入るのが楽しみになればいいなあ。。。
抱きつかんばかりに喜んでくれました。
リフォーム屋さんや工務店にいくつも相談しても、全部取り替えないといけないと言われたり、連絡がこなかったりという対応ばかりだったということです。
私が始めた頃は、塗装屋さん、ガラス屋さん、内装屋さん、屋根屋さんなど正直な仲間がいたのですが、みな引退してしまいました。
知らない業者は怖いので(調子がよかったり、ずるかったり)、業者のつきあいはほとんどありません。
あんまり儲からなくても、困ったに対応するとき、やりがいを感じます。
感謝されると、ほんとうにうれしくなります。
仕事ってそういうものだと思います。
ありがとうございます。