すっかり春めいてきていました。
久しぶりのお客さんから電話がかかってきたので、でかけました。
久しぶりのおばあちゃんは、少し皺が増えていたけれど、お元気でした。
アルミのフェンスではなく、木の塀を作ることを提案
隣のお家との境のフェンスに、ルーバーのラティスを取りつけていたんですが、それが壊れてしまってなんとかしたいとのことでした。
アルミのフェンスを新しくつけたいとのことだったんですけど、それはおすすめできない旨を説明しました。
まずは予算的に高くなること。
それから、既存のブロックには柱が立てられません。
ブロックの穴にモルタルが詰めてあって、柱を立てるにはそこにドリルで穴を開けなきゃならないんですけど、古いブロックの場合、ほぼ崩れてしまいます。
なので、一段ブロックを積まなければならなくて、大変になってしまうこと。
木で作った方が、応用が効くし、あったかい。
塗装をすれば長持ちするし、何かあればすぐに来るからと説明して、「じゃあお願いしようかしら」ということに。
見積りをして、日程を決めました。
木塀の造作 材木の塗装から
作業当日。
材料を積み込んで、出発です。
私のやり方は、組む前に塗装をします。
そのほうが、接地面も濡れるので長持ちするんですね。
これは木の塀でも、ウッドデッキでも同じです。
そして、組んでからもう一度塗ります。
塗ったところ。
柱を立てる
途中の工程は写真に撮らなかったんですけど、穴にモルタルを流し込み、基礎を固めて柱をまず立てます。
基礎に埋まった部分ももちろん塗装してあります。
今回は、ブロックに沿って立てたので、ブロックにコーキングでがっつり固定させました。
昭和の感じの木の塀 風通しがいい
いきなり完成写真になっちゃいますけど、互い違いに板を張っていきます。
これで目隠しになるし、風も通ります。
ちょっと昔に、下町あたりでよく見かけた懐かしい感じの木の塀です。
平行をとったり、上下の風通りの具合など、けっこう細かい調整が必要なんですね。
お隣に入らせていただいて、裏も塗装しました。
しっかりしていますから、途中で塗装すればだいたい20年くらいは使えます。
修理していけば、それ以上の耐久性があると思います。
考えること 工夫すること 楽しむこと 喜ばれること
もしリフォーム屋さんや工務店に相談したら、今風のフェンスを提案されたのだと思います。
それなりの高さを求めると、金額が高くなります。
お客さんはそこまで求めていませんでした。
予算的に押さえたい。
それでも目隠しがほしいとのことだったので、今回のような仕事になりました。
今の時代って、稼げればいいという風潮が蔓延しているように感じます。
(もちろん良心的な業者さんもいることはいますけれど)
相手が求めていることを感じて、どうすればいいかを一生懸命考えて、工夫をするのが仕事だと私は思います。
そしてそれを楽しむ。
そして、喜んでいただく。
そうやって仕事ができれば、こんなステキなことはないですよね。
なかなか思うようにいかないときも、わかってもらえないときも、確かにあります。
だけど、自分のやり方を崩さないで、宇宙の根源に委ねようとして働けば、よいことが引き寄せ合い、共鳴し、拡大していくのだと思います。
いつもありがとうございます。
開業して25年。
ずいぶん年をとったけど、もう少しやっていきます。
なにかあれば、いつでも気軽にご相談ください。