はじめてのお客さん。
このサイトを見てくれたというか、娘さんが探してくれたということで電話をいただきましたので、下見に行きました。
半円形の珍しい形のベランダでした。
すのこが半分だけ残っていました。
半分は腐っちゃったので、外してしまったとのこと。
10年くらいでこうなってしまったとのことでした。
この材木は杉で、杉は特に雨に強いわけではありませんから、ステインという防腐剤かニスかペンキを塗るべきでした。
エアコンの室外機の下はこんな感じで傷んでいます。
こういうのを放っておくと、シロアリがつきやすくなります。
作り直してほしいということで、見積もりをして日程を決めました。
「小さな仕事で申し訳ないけど」
こういう言葉に私は弱い。
工務店やリフォーム会社は小さな仕事はやりたがりません。
というか、大きな会社だとやっていけないんですよね。
仕方ないともいえます。
私は、小さな修理や大工仕事をする業者がいないから、この仕事をしていますということをお話しして、だから喜んでやらせてもらいますとお伝えしました。
ベランダの古いスノコをとりのぞく
そしてお仕事当日。
よく晴れていました。
辻堂の海沿いを通るとき、江の島がよく見えました。
もう夏も近い。。。
まず古いスノコを外します。
下の土台の垂木も腐っていて、というかほとんど形をとどめていないほどでした。
全部外して、お掃除して水を流しました。
下地のコンクリートはウレタンが塗ってあって、まだしっかりしています。
もしウレタンがはがれたり、ひびがあったら、いい機会なので塗装なり補修をするべきですが、今回は大丈夫でした。
ただ集水口がつまっていて、水を流してつまりを直しました。
かがんでいたので腰が痛くなっちゃって、一休み。
お客さんがお茶といっしょに、あまい卵焼きを焼いてくれました。
体を使っているからと、あまくしてくれたのだと思うと、その思いやりにじーんとなりました。
下地張り
今回は相談の上、杉材を使いました。
ヒノキを使うときもありますけど、金額がやや高くなります。
杉か、2バイ4材のホワイトウッドとかもよく使います。
ステインという防腐剤をきちんと塗れば、かなり長持ちします。
塗らないで、木目を楽しみたいなら、やはりヒノキにすべきですね。
写真は撮りませんでしたが、切りだして、ステインを塗っています。
スノコの上張り ステイン塗布
半円形なので、1本ずつはかりながら上張りの杉を切りだしました。
外形に合わせるために斜めに切りだしました。
ある程度切ったところで、裏返し、ステインを塗ります。
表面だけ塗ってあるのをよく見かけますが、裏も塗らなければ当然長持ちしません。
切り口にも、横もステインを塗ります。
それで表に戻し、ビスで打ち込み、ステインを塗布。
で、完成。
2日の作業でした。
どのくらいもつかと聞かれたので、5年くらいでステインかペンキを塗ればおおよそ15年から20年くらいは大丈夫でしょうとお伝えしました。
ステインとニスとペンキのどれを塗ればいいか
よく聞かれますが、ケースバイケースです。
ステインとは防腐剤のことです。
材木にしみ込んで、防腐の効果があります。
ニスとペンキは表面に膜を作り、材木をガードします。
スノコとかウッドデッキの場合、最初はステインを塗るのがいいと思います。
薄く着色した仕上がりなので、木目が生かせます。
それで、年数がたち2度目に塗るのは、もう一度ステインかニスかペンキか好みで選べばいいと思います。
あまり汚れていなくて、木目を生かしたいのならステインか、着色ニス。
汚れが目立つようなら、ペンキがおすすめです。
いずれにしても、木材は雨に弱いので、早めに手当てをするのがいいと思います。
いつもありがとうございます。