住まいの外壁は定期的な塗り替えが望ましいです。
しかし全部となると足場を組んで大きなリフォームになってしまいますね。
昔の家は木の家が多かったですが、今は外壁はモルタルやサイディングが多いです。
住まいは主に、モルタル、サイディング、アルミ、鉄、木部などの素材が使われています。
その中で木部と鉄の部分が先に傷むんです。
木は呼吸をします。
水を吸い、吐き出します。
そのため塗料がはがれやすくなるんですね。
外壁の全塗装の前に、部分的な塗装を検討してもいいかもしれません。
木部塗装の作業の流れ
久しぶりに頼んでくださったお客さんでした。
外壁塗装も検討しましたが、今回は木部だけしてほしいとのことでした。
木部だけとか、木部と鉄部だけ塗ってほしいという依頼はとても多いです。
特に茅ケ崎は潮風なので塗装がいたみやすいんです。
木部だけなので足場は組みません。
はしごの上り下りが結構大変ではありましたが、喜んでもらえるのでやりがいがありました。
木部塗装のポイントは、下地処理をしっかりすることと、中塗りをしっかりすることです。
塗装は、風のあたり具合、陽ざしなどによって剥がれに差があります。
まずは下地処理
下地処理をしっかりすることが大切。
ケレンと言って、はがれかけている塗料をそぎ落とします。
ケレンをかけるとこんなに剥がれ、木部がむき出しになりました。
剥がれ落ちた塗料。
関係ないけど、はしご。
格子もはがれかけています。
中塗り・本塗り
塗料は同じ色をなるべく塗ります。
そうしないと、どうしてもムラになりがちだからです。
私はウレタンという塗料を使います。
防水性の高い塗料で使い勝手もいいからですね。
塗装は、中塗りという1回目を丁寧にできるかどうかが仕上がりに影響してきます。
どうせ2回塗るのだからと中塗りを雑にしちゃうと本塗りという仕上げの時に苦労します。
逆に中塗りをきちんとすると、本塗りはすいすいとできちゃいますし、仕上がりがきれいなんです。
塗装はきれいになるお化粧と、防水の意味があります。
きれいになるので、仕事をしていても気持ちがいいです。
格子もきれいになりました。
外壁を塗りませんかというセールスの人がきて、知らない人に頼むのは不安だからと断り、私に相談してくださいました。
あと10年持てばいいとのことだったので、木部のみの塗装をさせていただきました。
ウレタン塗装の場合、だいたい10年はもちます。
コラム 風
その日の仕事はペンキだった。
五月の空をトンビが舞っていた。
昼に弁当を食べていると、お客さんがヌカ漬けをだしてくれた。
うまいったらない。
食べ終え、お茶を飲んでいると、
前から頼んでくれている隣りの奥さんが煎餅を持ってきた。
話し込んでいると、今度は近くのおばあちゃんがお饅頭を手に。
「元気そうね」「体に気をつけて頑張るんよ」
ぽかぽか陽気の中、笑い声は絶えない。
食べ過ぎて少し苦しかったけど、温かくなれた。
事件や戦争など、新聞を開くとミシミシ音がするような時代だけど、
でもそんなことばかりじゃない。
私は立ち上がるとタオルを捻り頭に巻いた。
気持ちがぐいっと引き締まる。
お腹だけじゃなく、胸の中までいっぱいだった。