混合水栓のシャワーとカランの調子が悪いので、見てほしいとのことでした。
ここの部分は修理で対応できませんので、交換するしかありません。
パッキンの交換やシャワーヘッドの交換などで対応できるときもありますが、筒型の混合水栓は
交換する必要があります。
混合栓の耐用年数は?
お風呂場の混合栓は15年から20年くらいが平均的な耐用年数です。
が、実際には30年以上とか使えている場合もあります。
もちろん家族構成や使う頻度により違いがあります。
昔ながらのひねるタイプの水栓なら、パッキンやコマケレップを交換すればよかったんですが、混合水栓は中のカートリッジを交換しなければならず、それが古くなってくると、ほとんどないんです。
だから、水栓ごとの交換になってしまいます。
混合栓の交換
混合栓を交換します。
お客さんは大がかりなお風呂場のリフォームを考えていたそうですが、ご年配の方ですしもったいないと思いました。
「混合栓がダメだから、これだけ交換すればいいじゃないですか」
「そんなことできるの?」とおばあちゃん。
大丈夫です、と交換することに。
古い混合栓を外す
まずは古い混合栓を外します。
本体を外します。
ちょっとしたコツがあります。
するとこうなります。
水道管は、右が水、左がお湯になっています。
またまた作業に夢中になってしまい、工程の写真を撮るの忘れました。
この穴にネジ山があって、そこに取りつけます。
新しいものと交換しました。
右のレバーで水量の調整、左のレバーはカランとシャワーの切り替えだと説明します。
「そんなのわかるわよ」
と笑われてしまいました。
「それよりお茶にしましょう」
このお客さんは、ひとり暮らしです。
旦那さんのお仏壇に新しいお花が供えられてありました。
きっと、毎日ご飯をお供えしてチンとやっているのでしょう。。。
(私はげんきでなんとかやってますよ^^)
なんて語りかけているのでしょうか。
このお客さんの年代の方たちは、男性に合わせて生きてきた時代の人たちです。
毎日ご飯を作り、旦那さんと子供たちを送りだし、掃除をして洗濯をして買い物をして、家族の成長を楽しみに自分のことは後回しにしてきたんじゃないかと感じます。
控えめで、それでいてこちらを気づかう思いやりがあるからです。
働き続けてきたしわしわの小さな手を見てそう思いました。
しばらくおしゃべりして、饅頭と煎餅を食っておいとましました。
1度変えれば、だいたい20年は持ちます。
いつもありがとうございます。
コラム 笑い上戸
ここのおばあちゃんは笑い上戸で、私が何か言うとすぐ笑う。
その日もそうだった。
トイレの水漏れを直していると「直るかねえ」
冗談が通じる人なので「直るかどうかは神様に聞いてください」
コロコロと笑いだし止まらない。
もっと笑えばいい。
「あんまり笑うと入れ歯落としますよ」机をバンバン叩いて笑っている。
もっと笑えばいい。
いつも一人で暮らしているのだから。
「また血圧上がりますよ」お腹を抱えて笑い転げている。
もっと。
きっと泣きたいことも多いのだろうから。
「心臓止まらないようにしてくださいね」ひいひい笑っている。
この人にとっての荷や苦やさみしさが、ほんのひと時でも忘れることができたかなあ。